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ビジネス法務の最前線に立つ企業法務弁護士浅見隆行が、日々の企業活動に役立つ法律情報を提供・分析するブログ(blog)

金融庁、行政処分事例集発表

3月28日に、金融庁が、新たな「行政処分事例集」を発表しました。
行政処分事例集はこちら(Excelファイルです)

これは、平成14年4月から平成19年12月末までに、金融庁が金融機関に対して行った行政処分を一覧にしたものです。

金融機関以外には役に立たないかもしれませんが、ご参考までに。

金融機関は、これを参考にして、どういった場合には行政処分されるおそれがあるということを理解し、この事例集に類似したトラブルが社内に発生した場合には、金融庁から行政処分をされないように対処することが必要になってきます。

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個人情報に対する消費者の意識調査

3月24日に、国民生活センターから、「個人情報に関する消費者の意識」の調査結果が発表されました。
詳細はこちら

この調査結果をまとめると、以下のとおり(*印があるものは複数回答)。

【個人情報保護法への期待】
「個人情報の安全管理責任の強化に期待する」3,588人(50.6%*)
「漏えいを確実に防止することは法律では不可能と思う」2,661人(37.5%)

【個人情報保護法施行後どう変わったか】
「社会全体で個人情報に関する取扱いが慎重になりすぎて、不便になった」4,822人(68.2%*)
「何かにつけて個人情報だと言われる」4,071人(57.4%*)

【個人情報の取扱いに関する対応】
「インターネットで自分の個人情報を直接発信しないなど、事業者への情報提供は必要最小限度に留める」4,064人(57.3%*)
「個人情報の取扱いについて」読んだことはある4,292人(60.5%)、「欠かさず読む」901人(12.7%)

【個人情報のトレーサビリティと利用停止】
「どこで自分の個人情報を入手したのか、分かるようにしてほしい」4,469人(63.0%)
「自分が同意したところにだけ個人情報が流通してほしい」4,460人(62.9%)
「知らない事業者からの勧誘電話やDMは禁止してほしい」4,793人(67.6%)

【開示請求について】
「開示請求する必要性が生じたことはない」5,965人(84.1%)
「開示請求したいと思うが、方法がわからない」803人(11.3%)


これらの調査結果を見ると、消費者は、「企業に対して、必要以上の情報を提供したくない」「提供した個人情報は、安全に管理して、必要最小限で利用して欲しい」「個人情報を利用する場合には、個人情報の入手ルートを明らかにして欲しい」という意識であることが読み取れます。

企業が、この意識に答えるためには、
1)消費者から個人情報を入手する場合には、必要最小限度のものだけを入手するように心がける(アンケートなどにおいて、必要のない個人情報を記入させない)
2)収集した個人情報は、社内で安全に管理する(個人情報の管理体制の徹底)
3)収集した個人情報を利用する場合には、収集した目的だけに限定し、たとえ、合理的な目的の範囲内であったとしても、個人情報の使い回しはしない
ということを心がけ、再度、徹底する必要があることが読み取れます。

特に、3)で記載した点は、重要だと思います。
個人情報保護法では、個人情報の収集目的と合理的範囲内であれば、個人から新たな同意を得ることなく、個人情報を利用することができるとされています。
しかし、消費者は、そのような合理的な範囲内であったとしても、個人情報が利用されることはのぞんでいないということです。
企業が、消費者コンプライアンスということを意識するのであれば、個人情報保護法で許される場合であったとしても、個人情報をあえて利用しないという企業の意思決定もしなければならないのです。

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リコール社告のJIS化

はい。また、すっかりご無沙汰しておりました。

さて、ちょっと古いニュースネタですが、今日は、「消費生活用製品のリコール社告のJIS制定」について。

製品事故が発生した場合や発生しそうな場合、一般的に、メーカーはリコールをします。
このリコールをする場合、メーカーが消費者にリコール情報を提供するもっともポピュラーな方法は「リコール社告」です。新聞の社会面の下の方にあるあれです。

このリコール社告の方法について、経産省の中にある日本工業標準調査会が、標準書式・作成マニュアルを作ろうというのが、今回の「リコール社告のJIS制定」という動きです。

今のところ、日本工業標準調査会から発表されているJISの内容は、こちら(pdfファイルです)。

内容をピックアップすると、社告の記載項目として要求されているのは、以下の10項目。

a)タイトル
b) 危険性,事故の状況及びその原因
c) 消費者が取るべき対応策
d) 回収,部品交換,点検など,消費者への要請
e) 製品の特定方法
f) 連絡先の住所,電話番号・ファクシミリ番号(例えば,フリーダイヤル)など
g) 社告の回数及びこれまでの回収率
h) 日付
i) ホームページアドレス
j) その他必要な事項


上記のpdfファイルでは、この10項目以外に、書式例や記載方法の注意点まで書かれています。

正直、内容には目新しいことはありません。
今まで、私がセミナーなどにおいて、「消費者に周知すべき方法・内容」として説明してきた項目とほぼ同じです。

そういう観点から言えば、何で今さら、こんな書式の標準化をしなければならないんだろう、というのが感想です。率直に言えば、企業に対して官庁が規制しすぎ(企業は子供かよ)、と呆れました。

ただ、書式の標準化をしたとしても、一番重要なのは、消費者にわかりやすい、内容が伝わりやすい社告であるかどうかという点です。

こうした書式の標準化をすると、企業は「他の会社はそんなことやっていない」「JISではそんなこと要求されていない」などを理由にして、社告内容に工夫をしなくなるおそれがあります。

しかし、個人的には、標準書式にとらわれず、企業が積極的な工夫を今後も続けて欲しいと願っています。

たとえば、型式番号が書かれている場所や故障箇所をデザイン図で示したり、消費者が当面取るべき行動、もし事故が発生したらどんな被害を受けるのか、といったことを説明したりという点に、各企業ならではの工夫のしどころはあると思います。

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