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ビジネス法務の最前線に立つ企業法務弁護士浅見隆行が、日々の企業活動に役立つ法律情報を提供・分析するブログ(blog)

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おかげさまで秘書採用

事務所を独立開業して1か月経ちました。

独立直後は自分ひとりでやるしかなかったのですが、やはり自分ひとりで仕事をするには限界があり。
雑用でもなんでも自分でやるしかなかったので、なかなか仕事もはかどらない。

そんな悩みを抱えていたので、1月にさっそく秘書を募集することにしました。
求人にはなんと800人以上もの応募があり、こちらも書類選考するだけでてんてこ舞い。
30人ほどに絞って面接した結果、数人に絞り、最後は悩みに悩んだ末、ようやく一人に決めました。

最後の数人にまで絞った末に採用できなかった人は、どれもいい人ばかりだったので、本当に悩みました。むしろ、落としてしまったことを申し訳ないと思わずにはいられません。
1名を採用するだけの余裕しかない自分の実力不足を悔やみました。

一方、採用した秘書には、今週からさっそく仕事を手伝ってもらいました。
今のところ、よく考えながら働いてくれているので、おかげで、この1週間はやっと落ち着いて仕事に集中できました。
助かる。感謝。
秘書の重要性を身に染みて感じた1週間でした。

企業法務・危機管理・リスクマネジメント・顧問弁護士−アサミ経営法律事務所

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危機管理広報セミナー

先日、「危機管理広報」をテーマにセミナーをやってきました。

最近でこそ、いくつかの大手法律事務所が「危機管理広報」とか「PR」とかを取扱業務の一つにいれてアピールし始めてます。

しかし、正直、記者会見を何回か経験したことのある僕としては、「不祥事の記者会見とかやったことあるの?ノウハウあるの?不祥事対応の経験がなければ、マニュアルあってもできないよ」と冷めた目で見てしまいます。

僕の場合、10年前に弁護士になったときに一発目にやった仕事がいきなり記者会見対応と住民説明会対応でした。

会社から事務所に相談が入り、「工場で地域住民に危害を及ぼす可能性のある事故を起こしたので2時間後に記者会見をやることになった。記者会見といっても、何をやればいいかわからないので、対応してほしい」と。

もちろん、そのときの僕は記者会見の経験などなかったので、ボスと先輩の弁護士との3人で会社に直行し、その場で記者会見の準備。

某広告代理店の人たちが、社長や役員に対して、「記者会見では、会社と地域住民とのリレーションシップが大切で・・・(以下略)」みたいな教科書に書かれているような馬鹿みたいな抽象論を説明しているすぐ横で、「記者会見では、まず謝罪からだ。謝罪のセリフは『・・・・』というコメントをしよう。その後は『・・・・』と言いながら話を続けよう」「・・・というキーワードは必ず言う」「司会進行役は××さんがやって、そのシナリオは今から作るので、そのシナリオどおりに進行してください」と具体的にポジションノートやシナリオを手書きやノートパソコンでガシガシ作成し、その資料さえあれば誰でも記者会見ができるだけの準備を完了。

何しろ記者会見まで時間が迫っているので、あれやこれやと無駄な議論や法理論を考えている場合ではなく、実践で役立つ結果を出すしかない。
そんなことを考えながら、額と背中に汗をかきながら準備していました。

準備が一通り完成した後は、社長や役員を相手に10分くらいの簡単な記者会見のシミュレーションを実施。
僕ら弁護士が記者役になり、司会進行役、社長、役員に実際に回答してもらう、ということをやりました。

そんな経験を元にして自分なりに整理したのが、今回の「危機管理広報」というセミナー。
過去にも類似のセミナーは存在したらしいですが、やはり現場での経験があるだけに臨場感のある解説ができたよう。
セミナー終了後のアンケート結果を見たら、参加者の9割以上の方が5段階中5の再公表かをしてくれ、残りの1割弱の人も4の評価。3以下の人はいませんでした。

久しぶりに満足のいくセミナーをやれたと思います。

企業法務・危機管理・リスクマネジメント・顧問弁護士−アサミ経営法律事務所

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マルハニチロ、冷凍食品原料のトレーサビリティーシステムを導入

去年1月に発生した、中国製冷凍ギョーザ事件については、まだまだ記憶が新しいところです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090124-00000568-san-soci

あの事件をきっかけに、冷凍食品メーカー各社は、製造国の表示にプラスして、原材料の産地まで公開するようになりました。

たとえば、マルハニチロ食品は原料原産地をホームページで公開し、パッケージにも商品を製造した国や県まで記載するようになりました。
味の素も、肉や野菜、魚の産地表示をパッケージに盛り込んだ。
ニチレイフーズは、携帯でパッケージの2次元バーコードを読み取れば、産地が確認できる方法を取り入れたとのこと。

各社が工夫を凝らしています。
これは、メーカー各社が消費者に安心・安全を感じてもらうための工夫と捉えることができます。

これに加えて、マルハニチロでは、2億円を投資して、冷凍食品原料の生産履歴の追跡システムを導入するそうです。

入荷から出荷まで工程ごとに原料の原産地や賞味期限、数量などを入力し、そのデータをQRコード(2次元バーコード)にして包装に印字。
小売店がQRコードを携帯電話で読みこんで、マルハニチロに数字を伝えれば、製品ごとの生産履歴をすべて追跡して、問題の原料特定できる、とのこと。

これは、消費者の安心・安全確保にプラスアルファして、「もし、製品に問題が発生した場合にその原因究明がすぐできるように」との考えによるものと思われます。
まさに、リスクマネジメント体制の現れです。

マルハニチロがこういうシステムを導入したと言うことは、他のメーカーも同じ趣旨のことを実施しようとすればできることになります。
つまり、今後、他の会社でこうしたシステムを導入しないままでいて、万が一にも事故が発生したときに、「原料を追跡できません。原因究明できません」となれば、会社(取締役)として、最新の善管注意義務を果たしていなかったということになりかねません。

システムが進化したというだけではなく、善管注意義務、リスクマネジメント体制の構築義務という観点から、この事例を参考にする必要はあるといえます。

危機管理・リスクマネジメント・顧問弁護士−アサミ経営法律事務所

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日産野球部休部とCSR

世界同時不況のあおりを受けて、日産自動車が硬式野球部の休部を決定したそうです
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2009/_STORY/090209-02-j.html

日産のプレスリリースによれば、野球部休部の主な理由として、「一段の状況悪化でキャッシュ・マネジメント戦略、経営体制、投資計画のさらなる見直しの必要性が生じている」を掲げていますが、そもそもプロ野球ではく社会人野球という時点で、キャッシュ・マネジメントというか採算度外視であることは会社は理解していたのではなかったの?

日産に限らず、西武鉄道もプリンスラビッツ(アイスホッケー)を廃部にする方向だし、三菱ふそう川崎も硬式野球部は休部の方向だし。

プロ野球の一部の球団をのぞけば、キャッシュ・マネジメントなどを強調されると、日本のアマチュアスポーツそのものの存続が危うくなるのでは・・・と思わずにはいられず。

そもそも、企業が、プロ野球ではないアマチュア社会人野球チームを創部・維持する目的は、企業の広告体ということもあるだろうし、そもそも採算度外視での企業の社会的責任(CSR)ということにあるのではないのか。

不況になれば、CSR的側面の代表格であるアマチュアスポーツから切り捨てというのは、言語道断。

結局、CSRとは名ばかりで企業には根付いていなかったということになるのか。

アマチュアスポーツ好きとして、今回の決定には落胆せずにはいられません。

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ワークシェアリングと副業容認

多くの会社では、就業規則によって「従業員による副業」を禁止している。

一時期、従業員による週末副業(週末起業)ブームが起きたときも、多くの会社では、就業規則の副業禁止条項を理由に、週末副業(週末起業)を認めなかった会社が多かった。

しかし、時代は、今や経済不況のまっただ中。
派遣社員や期間従業員は期間満了による雇止め、場合によっては、契約期間中の中途解約にも至っている。
リストラの波は着々と正社員にも波及し、正社員の希望退職募集制度、退職勧奨、工場の稼働時間を短縮するなどのワークシェアリングとすすみ、ついには整理解雇寸前まで進んでいる企業も多い。

そんな中、報道によると、一部のメーカーでは、工場の稼働時間を短縮するワークシェアリングを導入する一方で、従業員が収入を確保・維持できるように、副業を認める動きが始まっているそうだ。

日本商工会議所の会頭は、「(工場操業の)時間短縮で空いた時間に他の仕事をして、賃金の不足を補う。変則的だが、緊急避難型のワークシェアリングの一つ」ともコメントしている。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090206k0000m020035000c.html

会社と従業員とがお互いに共存しあうためには、こういう方法もあっていいかもれしれない。

なお、就業規則に「副業禁止」ということが定められていない会社の場合には、「会社の業務に支障がない程度の副業は認められている」と考えられているので、これまでどおり、副業をすることはできます。

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株主総会の継続会

株式会社にとって最大のイベントのひとつが株主総会です。

株主総会は、招集手続だけでも多くの費用と手間がかかるので、通常は、1回の開催ですべての報告事項を報告し、すべての議案についての承認を得るように、用意周到に準備し、運営します。

ところが、今回、株主総会の継続開催(継続会)が行った会社がありました。

一時会計監査人の選任から株主総会までの日程が短かったために、計算書類・その附属明細書・連結計算書類についての監査役による監査と会計監査人による監査が終了しなかったというのが理由のようです。
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=666335

株主総会は、直近1事業年度の会社経営の数字と結果を、オーナーである株主に対して報告するための会議です。

「株主様から出資していただいた額を元手に、この1事業年度経営した結果、これこれこういう数字になりましたよ」と報告するのです。

そこで、株主総会で数字を報告する際には、直近1事業年度の数字については、第三者の承認を経て、客観的に正しい数字であることを担保しなければなりません。
この担保のための手続が、監査役・会計監査人による監査です。

しかし、今回は、この担保のための手続である監査役・会計監査人による監査が得られなかったために、会社は計算書類・その附属明細書・連結計算書類を株主総会に提出し、報告することができずに、継続会を強いられたのです。

会社における株主総会・取締役会(取締役)・監査役(会計監査人)により相互を監督するという三権分立が機能した象徴的なケースといえるでしょう。

他社にとっても、監査役による監査・会計監査人による監査の重要性をより実感できたケースであったのではないでしょうか。


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不正競争防止法の改正

経産省内の知的財産政策部会の「技術情報の保護等の在り方に関する小委員会」では、現在、不正競争防止法の改正に向けての議論が進められています。

不正競争防止法の何が改正されるかというと・・

営業秘密の保護に関する部分です。

営業秘密の保護に関しては、平成15年、平成17年、平成18年と相次いで改正が行われていますが、今の動きは、さらなる改正を行おうとするものです。

具体的には、(1)営業秘密を侵害する行為(営業秘密侵害罪)の成立要件(構成要件)を変更することと、(2)刑事訴訟手続における営業秘密の取り扱い方法を変更するということが議論されています。

まず、営業秘密侵害罪の成立要件の変更が何を意味するかというと・・

現在、営業秘密侵害罪が成立するためには、成立要件として、「不正競争の目的」が必要とされています。

しかし、「不正競争の目的」が成立要件として必要だとすると、たとえば、不正アクセスによって取得した営業秘密をインターネット上で一般公開することによって、秘密の保有者に損害を与えようとする愉快犯がいた場合に、その愉快犯を営業秘密侵害罪で処罰することはできなくなってしまいます。
愉快犯の目的はあっても、「不正競争の目的」はないからです。

これでは、営業秘密という財産的価値のあるものを十分に保護できなくなってしまいます。

そこで、現在の改正論議の中では、「不正競争の目的」ではなく「図利加害目的」にしたらいいのではないかと議論されています。

もし、「図利加害目的」という要件になったとすれば、上記の愉快犯のようなケースであっても、「加害目的」があったとして処罰することができるようになるのです。
つまり、それだけ、企業の側は、営業秘密を侵害しようとする者から広く営業秘密を保護できるようになります。

もう1つ議論されているのは、刑事裁判手続の中での営業秘密の取り扱い方法です。

従来の刑事裁判手続では、裁判の公開という憲法82条の要請に従って、営業秘密であろうと裁判の場において公開されていました。

そのため、企業が営業秘密を侵害されたことをきっかけとして、告訴・告発→逮捕→起訴→裁判になったとしたら、裁判の場において、企業の営業秘密が公開されてしまっていたのです。

これでは、企業としては、営業秘密を侵害されたときに告訴・告発することを躊躇してしまいます。
秘密にしたかった情報が、告訴・告発をきっかけに公になってしまうからです。

そこで、現在の改正論議の中では、裁判の公開という要請に配慮しつつも、営業秘密については裁判官が法廷では内容を言わないようにするとか、証人尋問は公開法廷以外の場所で行うとかの方法でできないかが議論されています。

もし、これが認められれば、企業としては、営業秘密の侵害行為に対して、告訴・告発するということがしやすくなります。
企業として、営業秘密を寄り手厚く保護できるようになるということです。

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